「含み益が100万円以上消えた」——そう見えても、やることは変わりません。
2月から3月にかけて、世界の市場は荒れました。トランプ政権の関税政策、地政学リスクの高まり、そして円高方向への揺り戻し。iDeCoで外国株式ファンド一択で運用している私の口座も、その影響をそのまま受けました。
ITコンサルの原 黒之介です。このブログでは、時間のないSIerのPM/PL向けに、NISA×iDeCoをルール化して資産形成を進める実践ログを公開しています。
今回は2026年3月時点のiDeCo運用実績と、この1ヶ月の下落をどう読むかを整理します。
※本記事は情報提供であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資には元本割れリスクがあります。最終判断はご自身の責任でお願いします。
結論:含み益は減ったが、運用方針は1ミリも変えない
数字だけ見ると、かなりインパクトのある1ヶ月でした。でも結論は一言です。
積立を続ける。スイッチングしない。出口戦略は変えない。
iDeCoは60歳まで引き出せない制度設計です。つまり、今の含み益の増減は「まだ実現していない数字」に過ぎない。長期で見れば、今月の下落は誤差の範囲に収まる可能性が高い——そう判断しています。
実績ログ(2026年3月時点)
2月→3月の比較
| 項目 | 2月 | 3月 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 資産評価額 | ¥16,195,681 | ¥15,117,361 | ▲¥1,078,320 |
| 掛金累計額 | ¥4,590,909 | ¥4,613,909 | +¥23,000 |
| 評価損益 | +¥11,604,772 | +¥10,503,452 | ▲¥1,101,320 |
1ヶ月で評価損益が約110万円減少。掛金累計は23,000円増えているため、下落幅はそれ以上です。
運用ファンド
- 大和住銀DC外国株式ファンド(一択)
外国株式ファンドのため、先進国株式市場(特に米国)の動向をダイレクトに受けます。円高方向への動きが重なった場合、円換算の評価額への影響がさらに増幅されます。
この1ヶ月に何が起きたのか
2月:評価損益 +¥11,604,772
3月:評価損益 +¥10,503,452
差分:▲¥1,101,320(約1ヶ月で110万円の含み益が消えた)
主な下落要因
① トランプ関税政策への警戒感 2月後半から3月にかけて、米国の相互関税発動への懸念が急速に広がりました。株式市場全体がリスクオフに傾き、先進国株式も連動して下落。外国株式ファンドはその影響をほぼそのまま受ける構造です。
② 円高方向への動き 円安が一服し、円高方向への揺り戻しが発生。外国株式ファンドは外貨建て資産のため、円高は円換算の評価額を直撃します。株価が横ばいでも、円高だけで評価額が下がるのがこの構造の特徴です。
③ 地政学リスクの長期化 ウクライナ、中東、台湾海峡——複数のリスクが同時進行しており、市場の不確実性が高止まりしています。一時的な材料というより、構造的なボラティリティの高さとして織り込む必要があります。
PM/PLへの結論:外国株式一択の口座は、世界市場の揺れをダイレクトに受ける。それはリスクでもあり、長期では世界経済の成長をそのまま取り込む設計でもある。
それでも外国株式一択を続ける理由
正直に言うと、110万円の含み益が消えるのは気持ちのいいものではありません。でも、だからこそ「なぜこの設計にしているか」を改めて確認しておきたい。
理由① iDeCoは60歳まで出口がない
今の評価額は「まだ売っていない数字」です。下がっても売れないなら、下落に動揺する意味がない。むしろ掛金拠出が続く限り、安い時期に口数を多く買えているとも言えます。
理由② 外国株式の長期リターンは実績がある
積み上げてきた掛金累計は約461万円。現在の評価額は1,511万円。含み益が110万円減ったとはいえ、元本比で依然として**+227%**の水準を維持しています。長期積立の複利効果は、短期の下落で消えるほど薄くありません。
理由③ スイッチングは「後手の判断」になりやすい
下落局面で債券や定期預金にスイッチングすると、その後の回復局面を取り逃がします。忙しいPM/PLが「今がスイッチングのタイミング」を正確に判断し続けるのは、現実的ではありません。判断回数を減らす設計こそが、長期運用の強みです。
よくある疑問
Q. 含み益が大きく減った。ファンドを変えるべきか?
下落を受けてスイッチングを検討するのは「後手の判断」です。スイッチングするなら、下落前に方針を決めておく必要があります。今の状況でスイッチングすると、損失を確定させた上で回復局面を逃すリスクがあります。
Q. 外国株式一択はリスクが高すぎないか?
iDeCoの受取は60歳以降です。30〜40代であれば運用期間は20〜30年あります。長期になるほど、株式の期待リターンは他のアセットクラスを上回る傾向があります。ただし、受取時期が近づいたらリスクを落とす出口設計は必要です。
Q. 毎月の掛金額は変えなくていいか?
iDeCoの掛金は年1回しか変更できません。生活防衛資金が確保されている限り、掛金を減らす必要はないと判断しています。下落局面こそ、同じ金額でより多くの口数が買えているタイミングです。
まとめ
- 3月のiDeCo評価額は1,511万円、含み益は**+1,050万円**。1ヶ月で約110万円の含み益が減少した
- 下落の背景は関税リスク・円高・地政学リスクの複合要因。外国株式ファンドはこれをダイレクトに受ける構造
- それでも積立継続・スイッチングなし・出口戦略維持の方針は変えない
市場が揺れるたびに方針を変えていたら、長期投資の恩恵は受けられません。ルールを決めて、あとは時間に任せる。 iDeCoはその設計に最も向いている制度だと、改めて感じています。

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