【サラリーマン投資】株価に影響?5分でわかる消費者物価指数(CPI)

はらぐろ

こんにちは、はらぐろです。
先日、アメリカのCPIが発表されました。
経済ニュースでは、消費者物価指数(CPI)という言葉を聞くことがあります。
分かるようで、わからない、消費者物価指数(CPI)を分かりやすく解説します。

目次

消費者物価指数(CPI)とは

CPIとは「Consumer Price Index」の略で、日本語で「消費者物価指数」と言います。
総務省統計局HPでは、以下のような説明になっています。

消費者物価指数(CPI)
消費者物価指数は、全国の世帯が購入する家計に係る財及びサービスの価格等を総合した物価の変動を時系列的に測定するものです。 すなわち家計の消費構造を一定のものに固定し、これに要する費用が物価の変動によって、どう変化するかを指数値で示したもので、毎月作成しています。 指数計算に採用している各品目のウエイトは総務省統計局実施の家計調査の結果等に基づいています。 品目の価格は総務省統計局実施の小売物価統計調査によって調査された小売価格を用いています。 結果は各種経済施策や年金の改定などに利用されています。

少し難しいですよね。。
なんとなく分かったような、分からないような(笑)

もう少し簡単に言うと、わたしたちが購入するものの値段の変化を指しています。

最近は、円安や気候変動で、モノが高くなることも多くなったと思います。
今まで、200円で購入できた、牛乳が、250円になったりしますよね。
洋服のように、以前に比べてモノによっては、安くなったりもしています。

物価の価格には動きがあり、わたしたちが購入するモノの平均的な価格を指数にしています。
実際は、モノだけではなく、サービスも含め、価格を総合した物価変動を示す数値のことを、消費者物価指数(CPI)と言っています。

なぜニュースで取り上げられるか

消費者物価指数は総務省統計局が作成し、消費者物価指数の公表日時は毎月19日を含む週の金曜日午前8時30分になります。
12月分を公表する際は年平均指数、3月分を公表する際には年度平均指数を同時に発表しています。

消費者物価指数の歴史は古く、第二次世界大戦直後の1946 年に初めて作成されました。
当時の激しいインフレーションを計測するのに使われました。その後も、消費者物価指数は経済政策を的確に推進する上で極めて重要な指標となり、「経済の体温計」とも呼ばれています。

消費者物価指数で調査対象となる品目は、基準改定(一定期間ごとに消費者物価指数の基準年を更新すること)の都度変わります。
2020年基準では、家計の上で重要な商品として選定した581品目に「持家の帰属家賃」を加えた582品目が対象です。品目は食料・住居・被服・交通通信・化粧品など幅広い分野にわたります。

消費者物価指数を利用する場面は、さまざまあります。
消費者物価指数は、国や地方自治体の経済施策などにとって大変重要な指標となっていることから、ニュースに取り上げられるんですね。

消費者物価指数の各種法令に基づく利用例
 ・国民年金・厚生年金などの給付水準見直し
 ・児童扶養手当額の改定
 ・都市再開発法施行令の補償金の支払に係る修正率の算定
 ・ 国土利用計画法施行令の土地の価格に係る修正率の算定

引用)総務省統計局HP 消費者物価指数のしくみと見方 -2020年基準消費者物価指数-

アメリカ(米国)のCPI

アメリカのCPIとは、米国国内の物価上昇や下降などを日本の消費者物価指数と同じように示した指標です。

日本の消費者物価指数は総務省統計局が調査して発表するのに対し、米国CPIの発表主体は米国労働省です。また、日本では原則として消費者物価指数の公表日時は毎月19日を含む週の金曜日が公表時期であるのに対し、米国では毎月中旬(15日)前後に公表します。
さらに、日本では582の品目が調査対象となっているのに対し、米国では200超です。

米国CPIの現状
2023年5月(同年6月13日発表)の米国CPI(季節調整済)は、前月と比べて0.1%上昇しました。ただし、前月は0.4%上昇していたことを考慮すると、減速傾向にあります。また、前年比の伸び率は4.0%で4月の4.9%と比較すると大きく鈍化しました。

米国CPIは、為替などで日本にも影響を与えることがあります。

一般的に、市場予想よりも米国CPIが高い局面では、継続的な物価上昇(インフレ)を抑制するために金融引き締めが実施されます。これにより米国金利が上昇(円との金利差が拡大)すると、ドルの需要が高まるためドル高(円安)になりやすいです。

反対に、市場予想よりも米国CPIが低い局面では、インフレの鈍化(もしくはデフレの加速)に対応すべく金融緩和が実施されることが一般的です。これにより米国金利が低下(円との金利差が縮小)してドルの需要が減るとドル安(円高)になる傾向にあります。

CPIの総合指数・コア指数・コアコア指数の違い

コア指数・コアコア指数は、消費者物価指数(CPI)に関する新たな指数です。

総務省統計局は2017年1月分(17年3月3日公表)の消費者物価指数から、物価動向をより的確に把握できるように、総合指数のウエイトの約9割を占める「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」指数の公表を開始しました。
天候によって値段が左右される生鮮食品と、原油価格の影響を受けやすいエネルギー(電気代、都市ガス代、プロパンガス、灯油、ガソリン)を除いて算出されています。

CPIとして全体を示す総合指数と値動きが激しい生鮮食品を除く総合指数(コアCPI)、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数(従来のコアコアCPI)に、当指数(新コアコアCPI)が加わった。

消費者物価の基調を確認するために、「コアCPI」を用いることがあります。
コアCPI(コア指数)とは、通常のCPI(総合CPI)から生鮮食品を除いた指標です。
天候による影響を受けやすい生鮮食品を除くことによって、物価変動の基調を把握するための指標として活用されています。

ただし、米国の場合は総合CPIから生鮮食品及びエネルギーを除いたものをコアCPIと表現します。米国のコアCPIを日本では「コアコアCPI」と表現することがありますが、資料によって定義が異なることもあるため、指標を利用する際はあらかじめ確認しましょう。

推移

それでは、各国の推移を見てみましょう。
日本は、赤線になります。
長く低迷していますね。。。
これが、長期デフレと呼ばれる要因のひとつになります。

引用)厚生労働省HP 経済指標の国際比較消費者物価指数の国際比較

株価への影響

CPIが上がると(下がると)どうなる?
CPIのニュースは、株価への影響を報じられるケースが多いと思います。
どんな影響があるのでしょうか?
一般的には、以下と言われています。

CPIが市場の予測を上回った時
インフレ傾向と言われます。
物価上昇が期待され、株価が上がると思われます。

CPIが市場の予測を下回った時
デフレ傾向と言われます。
ネガティブな印象になり、株価が下がる可能性があります。

もちろん、セクターによって影響も異なるため、CPIだけで株価が上がる、下がるとも言えませんが、株価に影響があることが多いです。
そのため、CPIが発表されるときは、市場予測と比較して、どうだったかを見てみると面白いと思います。

まとめ

今回は、消費者物価指数(CPI)をなるべく詳しく紹介してみました。
次回は、同じような指標となる、生産者物価指数を紹介したいと思います!

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